2022年06月01日 23時46分
お題: 肉体・存在・晴れ
不確かなまま
自分の肉体に確信が持てなくなったのは、はじめて異性の裸を見たときだった。制御不能な感情が爆発し不自然なほど自然に手が動いた。自分という存在にはまだ未知の部分がある。その事実は希望にも絶望にもなった。晴れの日もあれば雨の日もあるように。不確かな自分を確かに受け止めてもらう経験をしたのは、はじめて恋人に深く触れたときだった。不確かなものを不確かなまま受け入れること。その日は確かに人生の晴れの日だった。